公開: 2023年9月18日
更新: 2023年9月18日
風呂釜を撤去、処分する方法を不用品回収業者が紹介します
- リサイクル専門家 執筆記事
- リサイクル専門家とは、研究者だけでなく廃棄物の適正処理、有価物の買取・販売など、リサイクル業界で実務に携わる従事者も含みます。
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リサイクル専門家北原 和彦 -
2006年より産業廃棄物処理業者で廃棄物の適正処理に従事。2018年よりエコトラ店長。不用品回収業者の視点で「物品の処分」や「片付けのコツ」などを発信。
風呂釜を一般の人が撤去して処分することは、実際のところあまりないかもしれません。ただ、公営住宅に入居している人は、退去時に原状回復のために風呂釜の処分や交換が必要になることがあります。
この記事では、少々レアな話題ではありますが、風呂釜を処分する方法を紹介しています。
風呂釜は多くの場合「粗大ごみ」で処分可能
冒頭で触れたとおり、一般の人で風呂釜を処分する必要性があるのは公営住宅に入居している人にほぼ限られるでしょう。元々設置されている風呂釜を新しいものに交換しなければならないからです。
ご存じのように、現在の戸建て住宅や集合住宅には風呂釜ではなく給湯器が設置されるのが一般的です。持ち家であれば風呂釜を使っていたとしてもバスルームのリフォームと同時に給湯器を導入することが多いと思います。
リフォームで風呂釜を処分する場合は業者に依頼して引き取ってもらうのが一般的です。この場合、撤去と回収の費用は見積もりに提示されるべきものなので、依頼する前にどんな作業が含まれているのか必ず確認してください。
ちなみに、風呂釜は多くの自治体で「粗大ごみ」に指定されています。そのため自治体が定める方法で、比較的安価な手数料だけで処分することが可能です。
風呂釜のタイプ
風呂釜には、給排気の方法により4つのタイプがあります。
BF式
自然給排気のBF式は、かつてはひじょうによく使われていた風呂釜です。バランス釜とも呼ばれます。バスタブの横に設置されていて、湯沸かしのほか給湯も可能です。シャワーが付いている製品もあります。乾電池だけで点火できるので、停電のときにも湯を沸かせるという長所がありました。このタイプの風呂釜を処分する場合は、ガス給湯器に交換するのが一般的です。
FF式
強制給排気のFF式の風呂釜もバスルーム内に設置します。煙突が付いており、その先端は屋外に突き抜けて、ここで給排気をおこなっています。電源が必要なのでバランス釜のように停電時に使うことはできませんが、安全性の高いすぐれた風呂釜です。
CF式
自然排気式のCF式の風呂釜もバスルーム内に設置します。煙突のような排気筒が付いていることが特徴です。ただ、排気筒の先端を軒先よりも高い位置にしなければならないことや、天候の影響で排気が逆流しやすいことがこの方式の短所です。今、このタイプの風呂釜をバスルームに設置することはできないので、FF式などに換装するのが一般的です。
RF式
自然給排気、屋外の壁に掛けて設置するタイプです。浴槽のすぐ横であれば地面に据え置くようにも設置できます。壁に掛けるのであれば浴槽から離れた場所でも設置可能です。
FE式
この方式は、バスルーム以外の屋内に設置する風呂釜です。ファンの送風により強制的に排気するシステムを採用しています。リモコンにより浴室内からの操作も可能です。
風呂釜の処分方法
風呂釜を一般の人が取り外すことはできません。風呂釜はガスを使用する設備ですから当然、これを扱える資格が必要です。都市ガスの場合は「ガス可とう管接続工事監督者」、プロパンガスの場合は「液化石油ガス設備士」という資格で、これらがなければ風呂釜を取り外す作業はできません。そのため、業者に作業を依頼するときに撤去も依頼するのが現実的ですが、一応、可能だと考えられる処分方法はすべて紹介しておきます。
ガス会社に作業を依頼して処分
風呂釜の取り外しと撤去、どちらもガス会社に依頼する方法です。おそらくこれがもっとも一般的であり現実的な方法です。ガス会社に作業を依頼する場合、作業の費用のほかに産業廃棄物の処理手数料が徴収されます。
費用は？
風呂釜の撤去と処分だけなら3万円程度を目安と考えましょう。相場を把握するために数社に問い合わせてみることをおすすめします。
買い替えの場合は取り付ける作業もあるため、本体価格を含めると15万円程度かかる可能性があります。
粗大ごみとして処分
すでにご紹介したように、取り外された状態の風呂釜は多くの自治体で粗大ごみとして処分できます。自治体のホームページやごみ出しパンフレットを参照するなどして、正しい方法で処分してください。
事前申込制の戸別収集をおこなっている自治体が多いようです。
費用は？
取り外された状態の風呂釜は、自治体にもよりますが数百円から千円程度の手数料を払うことで処分できます。
不用品回収業者を利用して処分
不用品回収業者に風呂釜の撤去と処分を依頼することも可能です。ただ、業者によっては対応できないこともあるので事前に確認して、作業内容がわかる見積もりをできれば複数の業者に出してもらい、比較してから業者を決めてください。
費用は？
不用品回収業者を利用する場合、少なくとも一万円程度はみておいたほうがいいでしょう。不用品回収業者は風呂釜以外の不用品の回収も可能なので、公営住宅の退去時の利用に向いています。急いでいるときも、レスポンスのいい不用品回収業者の利用がおすすめです。
売却して処分
風呂釜は資格を持つ業者でなければ撤去できないためあまり現実的ではありませんが、売却して処分することも可能です。
インターネット
ネットオークションやアプリを利用して風呂釜を売却する方法です。ただ、出品されている製品に中古品は少なく、比較的新しい製品が中心です。バランス釜などの古いタイプはほぼ出品されていません。
ただ、比較的新しい製品なら、もしかしたら売れる可能性がある…この程度に考えるのが妥当です。
まとめ
風呂釜を取り外せるのは資格を持つ人だけです。そのため、風呂釜を処分するのであればガス会社に依頼するのがもっとも一般的です。
不用品回収業者のなかには、風呂釜の撤去と廃棄処分をおこなっている業者もあります。実家の整理など、ほかにも一定量の不用品が出るシチュエーションでは、不用品回収業者の利用がおすすめです。
エコトラでも風呂釜の撤去と回収をおこなっています。風呂釜を含む不用品の処分に悩んでいる人は、ぜひご連絡ください。即日の対応も可能です。
