エアコンがこわれるなどして処分しなければならない場合、まず粗大ごみとして処分することを考えたくなりますが、それはできません。エアコンは法律によりリサイクルすることが定められているからです。それでは、福岡県でエアコンを処分する場合、どうしたらよいのでしょうか?その方法や費用について解説します。
エアコンの処分は自治体ではできない

エアコンは「特定家庭用機器再商品化法」と呼ばれる法律でリサイクルの対象とされている家電製品です。この法律、一般的には「家電リサイクル法」として知られており、エアコンを含む4つの品目が「特定家庭用機器」に指定されています。特定家庭用機器が不要になった場合は、定められた方法でメーカーに戻すことになっています。
エアコンの処分には費用がかかる
法律では、エアコンなどの特定家庭用機器のリサイクルは、製品の製造や流通に関わった業者だけではなく、製品を使用した一般消費者も関わって進められることになっています。
メーカーの役割は、もちろん製品をリサイクルすることです。不要になった特定家庭用機器には貴重な資源が眠っているため、これを有効利用することが法律の求めるところだと言えます。
流通に関わった業者は、不要になった特定家庭用機器をメーカーまで運搬する役割を担います。
販売に関わった業者は、一般消費者の元で不要になった機器を回収する役割を担います。すなわち、一般消費者は基本的に機器を買った店に回収を依頼すればよいのです。その際、一般消費者は機器のリサイクルと運搬に関わるお金を負担することになっています。これらはそれぞれ「リサイクル料金」「収集運搬料金」と呼ばれています。
このような事情があるため、エアコンを無料で処分することは不可能です。
粗大ごみとしての処分も不可
すでに紹介したように、エアコンをメーカーまで戻すルートは決まっているため、福岡県内の自治体が廃棄物としてエアコンを回収することはありません。全国的に見ると、住民の代行としてエアコンを含む不要になった特定家庭用機器を運搬している自治体もあるようですが、かなり少数派です。もちろん、廃棄物として回収しているのではなく、あくまで「運搬」しているだけです。
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福岡県でエアコンを処分する際の費用相場

エアコンを処分する際には、一般消費者がリサイクル料金と収集運搬料金を負担するというお話をしました。しかし、状況により処分にかかる費用は異なります。
指定引取場所の費用相場
「指定引取場所」は、業界団体が特定家庭用機器を回収するために設けた拠点です。通常、業者が消費者の元で回収した特定家庭用機器を持ち込む場所として機能していますが、消費者がここに直接持ち込むことも可能です。消費者が自分で持ち込むことになるので収集運搬料金はかかりません。日本の主要メーカーのエアコンであれば、990円のリサイクル料金だけで処分することが可能です。主要メーカー以外の製品を持ち込む場合は、2,000円程度かかることがあります。
業者依頼の場合の費用相場
業者に回収を依頼する場合は、業者が独自に決めている収集運搬料金とリサイクル料金の合計額が処分費用です。収集運搬料金の相場は2,000~4,000円程度。したがって、主要メーカーの製品であれば、これに990円を足した額が処分費用になります。
ただ、エアコンの取り外し作業が必要な場合は、さらに5,000~6,000円程度プラスになることが多いようです。
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福岡県でエアコンを処分する方法5選

福岡県では、おもに以下の5つの方法でエアコンを処分できます。すべての人が利用できない方法もあるので、状況に応じて処分方法を選んでください。
新しいエアコンの購入時に引き取ってもらう
エアコンがこわれたり、古くなったりして買い替える人が利用できる方法です。
すでに紹介したとおり、販売業者には自らが販売した特定家庭用機器を回収する役割があるため、消費者は処分するエアコンを買った店に回収を依頼するのが筋なのですが、買い替えの場合は別。新しいエアコンを買うお店に回収を依頼します。
メリット・デメリット
- この方法のメリット
- 新しいエアコンを購入したときに古いエアコンの回収を依頼できること
新しいエアコンの配達と古いエアコンの引き渡しを同時にできること
- この方法のデメリット
- 通常、依頼から回収までに早くても数日はかかること
回収スケジュールも店舗の稼働時間内に限られるため、忙しい人はやや利用しにくい
購入した店舗に回収してもらう
エアコンを買い替えず、ただ処分したい場合は処分するエアコンを購入した店舗に回収を依頼できます。
メリット・デメリット
- この方法のメリット
- いつもの電気屋さんにエアコンの回収を依頼するようなものですから、「安心感」ならナンバーワン
- この方法のデメリット
- 購入後に遠方に引っ越してしまうと利用できない
店舗が事業をやめてしまい消費者が回収を依頼できなくなることもある
製品を買った実績が必要なので、すべての人が利用できるわけではない
指定された引き取り所に持っていく
先に紹介した指定引取場所にエアコンを直接持ち込みにて処分する方法です。指定引取場所は福岡県内のすべての自治体にあるわけではないのですが、それでもそれほど遠くはない場所に設置されているので、エアコンを運ぶ手段がある人なら利用できます。
事前に郵便局で家電リサイクル券を入手してリサイクル料金を支払い、その後、リサイクル券のシール部分をエアコンに貼り付けてから指定引取場所に行きます。
メリット・デメリット
- この方法のメリット
- なんといっても費用がもっとも安いこと。単純に収集運搬料金の分だけ安く処分できる
- この方法のデメリット
- 自分でエアコンを取り外す必要がある
リサイクル料金の支払いや運搬作業も含め、何もかも自分でやらなければならない
購入した店舗以外で処分してもらう
福岡県内の多くの自治体が、民間業者にエアコンなどの特定家庭用機器の回収協力を依頼しています。たとえば、福岡市は「ヤマダ電機」を回収協力店に指定しているので、市民の皆様は不要なエアコンの回収を依頼することが可能です。回収協力店は、各自治体のホームページやごみ出しパンフレットなどで確認できます。
メリット・デメリット
- この方法のメリット
- 誰でも利用可能
家電量販店が回収協力店に指定されていることが多いので安心感がある
- この方法のデメリット
- エリアが限定されていることがある
申し込みから収集日まで数日から1週間程度のタイムラグがある
回収可能な時間帯が業者の稼働可能時間内に限られるため、多忙な人はやや利用しにくい
不用品回収業者に回収してもらう
遺品整理や生前整理など、家庭の片付けに関わる多様なサービスをおこなっている不用品回収業者。福岡県内をサービスエリアにしている不用品回収業者に依頼してエアコンを処分することも可能です。
不用品回収業者を利用する場合は、スマホやパソコンで業者のホームページを検索して、オフィスの所在地、携帯電話ではない電話番号の有無、サービス内容、作業実績等の情報を必ず確認してください。Googleなどで外部の口コミをチェックすることも重要です。
メリット・デメリット
- この方法のメリット
- 家電専門ではないので、エアコンといっしょに家庭の不用品を処分できる
物量が多くなるとお得な料金が適用される
需要の多い不要なアイテムは売却処分できる可能性がある
日時を指定して回収を依頼できる(24時間365日)
即日の回収も依頼できる
- この方法のデメリット
- 少ないものの違法に活動している業者がいるため、業者を慎重に選ぶ必要がある
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エアコンの回収・処分依頼時の注意点
- エアコンは本体のほか、室外機やリモコンもリサイクルの対象
- 家庭用のエアコンであれば事業者で使用されているものでもリサイクルの対象
- 配管のカバー等はリサイクルの対象ではないので別途料金がかかる
- 家電店に依頼する場合、取り外し作業は別途料金がかかる
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フリマアプリでの売却や人への譲渡の選択肢も

現状、正常に動作するエアコンであれば、売却やただで譲渡することにより処分することも可能です。このような個人間取引は近年、アプリ等を利用してインターネット上で行うのが主流になっています。
フリマアプリの活用
「メルカリ」「楽天ラクマ」など、フリマスタイルで不用品を売却できるアプリが人気です。中古のエアコンも出品されているので、状態を考慮して価格を設定すれば、お小遣い程度の収入になるかもしれません。オークションスタイルのアプリを利用してもいいでしょう。
出品作業を面倒に感じるかもしれませんが、最近のアプリは使い勝手がよく、スマホ1台あれば出品やユーザーとのやりとりが可能です。
問題になるのは売却できたときの配送方法です。エアコンは通常の宅配便ではなく「家財」として送らなければならないので、送料が高額になります。そのため、家財を配送しやすいサービスを提供しているアプリを選ぶことも重要です。
近隣の人へ譲渡
捨てるにはもったいないので誰かに使ってほしい…こんなエアコンはただで譲渡することを考えてもいいでしょう。近隣の人に譲渡しやすいサイトがあります。「ジモティー」です。
「ジモティー」は、その名のとおり、都道府県単位で分かれている地元密着型の掲示板サイトです。ここの「あげます」的なコーナーを利用すれば、近くで中古のエアコンを探している人が見つかるかもしれません。「引き取りに来られる人限定」など、フリマアプリでは付けにくい条件も付けやすいというメリットがあります。
ただ、アプリも含めて売却や譲渡相手が見つからなければ処分できないので、この点については考えておく必要があります。
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エアコンを自分で取り外すことは可能?

エアコンは、電気工事に関する資格等がなくても設置や取り外しができる家電製品です。そのため、一般の人でもある程度の知識があれば自分で取り外すことが可能です。
ただし、家庭にある工具だけだと作業は困難なので必要な工具をそろえる必要はあります。また、エアコンは壁の上部に設置されているので、とくに一般の人がひとりで作業することは困難です。エアコンの本体はけっこう重いので、誰かにサポートしてもらう必要があるでしょう。ちなみに室外機はかなりの重量があるので、こちらもひとりで運ぶのはかんたんではありません。
DIYが得意な人、電気に関するある程度の知識をもっている人以外には、エアコンの取り外し作業はおすすめしません。
工具の費用より業者依頼の費用が安いことも
自分でエアコンを取り外せれば当然、処分費用は安上がりですが、「工具を持っていないのでこれから買う」という場合は注意が必要です。専用工具は多くの場合、高額なので業者に作業を依頼したほうが安くなります。
取り外したエアコンの運搬にも気を遣う必要があるので、やはり基本的には、一般の人が自ら作業することはおすすめしません。
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エアコンの処分に関するQ&A

Q:エアコンの処分を業者に依頼するメリットは?
A:エアコンは法律でリサイクルすることが求められている特定家庭用機器なので、メリットというよりは、許可をもつ業者に作業を依頼すること自体が普通のことです。エアコンに関してはとくに取り外しの作業が必要なので、家電販売店や不用品回収業者に作業を依頼したほうがいいでしょう。
Q:エアコン処分時の費用について教えて
A:エアコンを処分する際は、すでに紹介したように、指定引取場所を利用する場合を除き「収集運搬料金」と「リサイクル料金」がかかります。この合計は通常、5,000円程度ですが、取り外しの作業も業者に依頼する場合はその限りではありません。家電販売店に作業を依頼する場合は取り外しも含めると10,000円を超えてくることもあります。
一方、不用品回収業者を利用する場合は取り外しも料金に含まれていることがあります。不用品回収業者のほうが通常、料金は高めなのですが、家電販売店は取り外しが別料金になることを考えると、不用品回収業者のほうが安くなることも多いようです。
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福岡県でエアコンを処分するならエコトラ

「エコトラ」は、福岡県全域で不要になったエアコンを回収している不用品回収業者です。家電販売店のように特定家庭用機器だけを回収している業者ではないので、家庭にある不用品をエアコンといっしょに回収することが可能です。
エアコンを処分するときは、買い替えの場合を除き、ほかにも処分したいアイテムがあることが多いのではないでしょうか?実家の片付けなどで複数の家電製品や大型家具を処分する予定がある場合は、ぜひエコトラにご連絡ください。
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まとめ

エアコンは法律で特定家庭用機器に指定されているので、福岡県の自治体がごみとしてエアコンを回収することはありません。不要なエアコンは、家電販売店や不用品回収業者、指定引取場所を利用してメーカーまで戻す必要があります。
エアコンを処分する場合、取り外し作業が発生するため、通常は業者を利用して処分することをおすすめします。
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